category感想

犬尾春陽さん著『スノビズム』『マズロウマンション』感想です。

trackback0  comment0
文学フリマで入手しました本です。

犬尾春陽さん(@s_inuo

http://sanguria.exblog.jp/

初の犬尾春陽さんワールドです。

犬尾春陽さんは、素敵な方です。(犬尾春陽さんでぐぐるのです!素敵なお姿のお写真がたくさんです!)
ゴシックなお洋服が似合いそうですが、白いお洋服もこれまた素晴らしくお似合いになりまして、
私なんぞか話しかけても良いのかと躊躇うくらいお美しいのですが、
とても柔和な方でして、そんなお人柄が物語や文章にも表れているのではないかとご本を読みまして思いました。


◆『スノビズム』

最初にこちらを読みました。
もっと、早くから知っていればよかったと……思いました……

こんな恋愛小説を書けるなんて、といつも恋愛小説書きさんに思ってしまうように、
犬尾春陽さんにも思ったのでした。

自分は恋愛小説はファンタジーのBLしか書いてないし、子供だましみたいなものしか書けないので、本当に関心するばかりです。

商業における恋愛小説って、ほとんどがハッピーエンドだと思うのですけれど、
前にハッピーでもバッドでもなく、結局誰とも結ばれないんかい!っていうのを見まして(ドラマ)、
ビミョーだなあって思ったことがあってですね、やっぱり、ハッピーエンドでないと!
と思ったのですけれど、同人誌の恋愛小説は、上手くいく方が少ないかもしれない。
とぼんやり思いました。

前に文フリで買った恋愛小説もそうでしたし。

なぜに、こんなに不毛設定なのか……

まるで、人間はこういう恋愛をしなくては成長しないと言っているように思えてきたり。
王子さまを待っているヘタレ女子には書けないということだなとかも思いました。

私は恋愛小説の経験値はゼロに等しいのですが、(実際の恋愛経験値もゼロに等しい)
もし、恋愛小説を書きあげる日が来たのなら、私は大きく成長するだろうとも思えるんですよね。
つまり、恋愛小説を書けるひとはすごい!
と言いたいのです。

物語は、もやもやっとします。

タイトルほど重いものは感じなかったのですけれど、
私の理解不足かもしれない。

どちらが、靴屋なのか。
私にとっては、絵を描けるひとの方がすごいと思うのだけど、
うん、確かに、絵を描いて食べていくというのは難しいのかもしれない。
でも、個展を開けるほどなら、私からしたら、雲上のひとだ。
そのあたりに、もしかしたら、春陽さんの考えがあるのかもしれないなと思いました。

そして、彼の夢の絵を売らないと決める彼女。
私だったら……その絵を飾っておけるかな……
停滞するんじゃないかって思えました。きっと忘れられないから。

でも、主人公は清々しそうで、ああ、良かったんだなって思えるのです。
不倫になってしまうよりは、プラトニックを貫いた清さが切ないです。


作中のその絵を私は想像(妄想)してみたのですけれど。
それは綺麗な絵でした。
そうやって、想像したりするのも良いかもしれないです。面白いかも。


◆『マズロウマンション』

とても面白かったです。
ちょっと怖くて。ファンタジー。


『スノビズム』でも思いましたが、春陽さんの文体はとても優しいです。
鼻につかないのに、華やかな表現で綴られていて、読みやすいのです。

文体フェチと言ってもいい私の好みの文体なのです。
やわらかくて、きれいです。

欲望ごとに住人は分けられるのだけど、
マズロウ氏の魂が宿るマンションで、誰が一番欲深いのかといえば、マズロウ氏の魂なのだろうと思うのです。

要の登場人物であるマリベルが愛されていることに気がつかないのは、
マズロウ氏がマリベルの退去を恐れたから、気がつかないように仕向けたということ。

それは、やはり、不幸だろうなと思うのです。
でも、なかなか気がつかないものなのかもしれません。

それって、愛じゃないよってことに。
自分が、大事なだけなんだよってことに。

愛っていうのは、受ける側が愛されてると認識して初めて、愛してると云えるのではないかな。
つまり、愛してほしいと思っているうちは、相手に対して愛してるって言えないってこと。

とかとか、思っちゃいましたよ。
愛から縁遠いくせに。


住人達は満たされることがなかなか出来ずに、永遠を過ごすのだけど、
満たされないのではなくて、きっと、欲望が尽きないのではないかと思ったりもしました。

私の脳みそでは限界があって、哲学のての字もないようなあほっぷりですけれど……
哲学的なものを感じましたです。宗教的ではないです。


私は集合住宅で暮らしたことがないとゆー、恵まれた人間なのですかれど、
(おかげでビンボーなので、良いか悪いかは分かりませんけれど……)

他人と同じ建物に住むっていうのは、良いなって思いました。
実は、マンション暮らし、憧れているんですよね。

そうやって、色々夢想するのでした。
その夢想している時間は、とても幸福の時間でした。

夢の世界へひたりたい時におすすめの本です。



なれなれしくファーストネームで春陽さんとお呼びすることを春陽さん、春陽さんファンのみなさまお許しを……
スポンサーサイト
 









        
 
http://naturalmaker.blog.fc2.com/tb.php/92-d12fc02c